わさびに関する基礎知識

刺身、お寿司、そばなどのお食事に欠かせないわさび。
本ページでは、そんなわさびについて役立つ知識をご紹介します。

わさびってなんなの?

わさびは、アブラナ科の多年草で、もともと日本の山根に生息しており、冷涼な気候と清涼な水の下で育つ植物です。安曇野は、この条件(気候・水)を兼ね備えた土地であり、ほとんどのわさびが長野県安曇野市で栽培されています。
さて、わさびというと、刺身に添えられるすりわさびのイメージが強いですが、それはわさびの芋の部分をすりおろしたものです。茎、葉の部分も食用として使われており、わさびの葉はおひたしや醤油漬け、茎は佃煮などに調理されます。

本わさび


なぜ刺身にはわさびなの?

ところで、なぜ刺身やお寿司にはわさびが付いてくるのでしょうか。
味の相性が良く、わさびが魚の生臭さを消してくれるということもありますが、それだけではありません。わさびの辛味成分(アリルイソチオシアネート)には、実は殺菌・抗菌作用があります。そのため、菌の繁殖しやすい生魚とすりわさびは、実に合理的な組み合わせでもあるのです。
この辛味成分は、わさびをすりおろして細胞が壊れる際に酵素の働きで生成され、ガン予防や血栓予防にも効果があるともいわれています。

すりわさび


チューブわさびと本わさびの違い

わさびと聞くと、みなさんに馴染みのあるのはチューブわさびではないでしょうか。
実はチューブわさびの原料は、ホースラディッシュ(西洋わさび)という野菜で、本わさびとは異なります。ホースラディッシュは、すりおろしても白色で粘り気がないので、着色料や香料等を加えてチューブわさびにしています(機会があれば、チューブわさびの原料表示を見てみてください)。
両者を食べていただくと味の違いがよくわかります。本わさびの特徴は、チューブわさびに比べて甘みがあり、辛さが後に残りません。

本わさびのおいしいすりおろし方

わさびの茎を外し、芋の上部から先にすりおろします。細かい目のおろし金で細胞を細かくおろすと、風味、味、辛味が良く出ます。目の粗いおろし金で強くすってしまうと、苦味が出てしまいます。

わさびの保存方法

冷たい気候で育つわさびですから、常温保存は向きません。
水に濡らした新聞紙などで包み、さらにラップで包んで冷蔵庫に入れると、1カ月程度保存できます。
おろしたわさびの場合は、空気に触れないように袋に密封し冷凍庫に保管すると、長期保存できます。

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